12時15分に予約したサン・ピエトロ大聖堂の地下墓地「ネクロポリス」の見学をするために、バチカン美術館を12時に出て、小走りでサン・ピエトロ大聖堂の脇にある「発掘事務所」に向かいます。
サン・ピエトロ広場を小走りで駆け抜けていきます。こんなに慌ただしい観光客はなかなかいない気がします。
スイス衛兵に予約メールのプリントアウトを見せて敷地の中に入ります。

大聖堂の脇を進んでいきます

聖堂の脇の集合場所になんとか時間通りに到着。ほどなくするとガイドさんがやってきました。
目鼻立ちがくっきりした、くりんくりんの髪の男性ガイドはミケランジェロのダビデ像そっくりだなーって思ってたら、なんと名前がDAVID!
アメリカ人とのことで、ダビデとは発音せずにデイビッドって言ってましたけど、ダビデの末裔なんじゃないですかね(笑)
ということでダビデに聖ペテロのお墓を案内してもらうことになりました。
ちなみにこのツアーは英語ツアーなので、ペテロのことは「ピーター」と発音します。
ペテロと聞くと重々しいのに、ピーターだととたんに親近感沸いちゃいますね。

大聖堂脇の発掘事務所に集合

僕達以外の参加者はみんなアメリカの観光客。簡単にお互いの自己紹介をしてツアー開始。10人くらいのツアーです。
教皇のお墓がある地下1階からさらにもう1段階地下に降ります。
ちなみにツアーは残念ながら撮影禁止。発掘事務所でパンフレットが売ってますのでそれで我慢しましょう(僕らが行ったときは英語版パンフ売り切れで、イタリア語版を購入。全く意味わからず)。
現在のサン・ピエトロ大聖堂は、初期のキリスト教徒のお墓だったところを埋め立てて作られたそうです。
その初期キリスト教徒のお墓に混ざって、聖ペテロのお墓があるというわけです。
まあ真偽のほどは怪しいらしいけど、そういうことになってます。
ネクロポリスの入口はパスワードで管理されている扉で厳重に管理されてます。
中は少し息苦しい感じ。だいたい1時間くらい中にいたけど、ガイドが何回も
「もう少し我慢したら新鮮な空気が吸えますから」
って言ってたので、二酸化炭素が溜まってるんじゃないかと思います。
マルタの地下神殿では、二酸化炭素が溜まらないように空気を循環させて、1日の訪問者も制限してるって言ってたのに、バチカンはそういうケアはしていない気がしました。
初期キリスト教の墓所の棺には亡くなった人が、何年何ヶ月何日何時間生きたかを刻んであります。「何時間」までこだわったというのはキリスト教の教えなのかな?
ほとんど理解出来ないガイドさんの説明を聞きながら、いくつか墓所を見て40分くらい経つとガイドさんの口から
「ピーター」
という言葉がちょくちょく聞かれるようになります。
どうやら聖ペテロのお墓が近づいているようです。
かつての聖堂のファサードだった部分にペテロのお墓はありました。
壁に穴があいていて、そこをガイドさんが指差して
「ピーターの骨です」
と言いました。いやそう聞こえました。
「ピーターの骨?」
って聞き返したら
「そうです」
との答え。
確かに、骨らしきものが見えるけど、聖人の遺骨をこんなに雑に保管するだろうか?
観光客に見せるとしてももうちょっとちゃんと見せるはず・・。
やはり僕の英語力不足による聞き違いか・・・。
ツアー参加者は代わる代わるその穴を覗き込んで、ありがたやーって感じで感動してたので、本当に骨なのかどうかは甚だ怪しいのですが、このツアーのクライマックスであることは間違いない。
もやもや感は否めなかったものの、ガイドのDAVIDが聖書の一節を読んでかなり長めの黙祷をしてツアー終了。
ペテロのお墓の裏側はクレメンティーノのチャペルになっています。
ここも普段はなかなか入ることは出来ないようです。こじんまりとしてるけどかなり豪華な造り。ここでみなしばらく祈りを捧げた後、チャペルを出ました。
チャペルを出るとちょうど、ヨハネ・パウロ2世のお墓の前に出ます。
かなり人気のあった教皇だけに、お墓の前で泣いている人もいます。
僕はキリスト教徒じゃないのに不思議なオーラを感じて、自然と涙が溢れ出しそうになりました。これが聖人の力なのかな?
バチカン・ネクロポリスのサイト

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