ベツレヘム(パレスチナ自治区)へ

神殿の丘からホスピスに戻って朝食です。
朝食は地下の食堂で食べます。質素な作りで人もまばらだけど何故か指定席。自分の名前が書かれた席に座ります。
地下の部屋で食べる禁欲的な朝食で、メニューはパウンドケーキとかチョコフレーバーのヨーグルト、ハムとかです。
頼めば卵料理も食べられる感じもしたけど、よく分からないから注文しませんでした。

ホスピスの朝食

朝食を食べて一息ついてから、また観光へ。今日はベツレヘムへ行くことにしました。
ベツレヘムと言えばイエス・キリストが生まれたと言われているところですね。といっても眉唾なんだろうと思って、最初はあんまり興味がありませんでした。
しかも調べていくと、ベツレヘムはパレスチナ自治区であるらしい。イスラエルというのはユダヤ人が住んでいる地区と元々この土地に住んでいたパレスチナの人々の自治が認められている地区があります。ベツレヘムはその地区です。自治が認められている地区といってもランクがA、B、Cと分けられていて、Cはほとんど自治権が無いらしいです。
ベツレヘムはゾーンAとのことで、自治権は高いらしい。ちなみにこのエルサレム旧市街もパレスチナ自治区ということになってますが、ユダヤ人地区もあるくらいなので、多分ここはゾーンCなんでしょう。
「パレスチナ自治区」という言葉だけで勉強不足の僕は危険なんじゃないか?って心配になります。つい2ヶ月前にハマスと紛争があったばかりだし、ガザ地区とは違うけど危険なイメージがどうしてもつきまといます。
だからまあわざわざ行くことも無いかと思っていたんだけど、ベツレヘムにはグラフィティアーティストのバンクシーが描いた壁画がいくつかあるらしい。
ネットで調べるとメッセージの強い絵ばかり。危険を冒すべきではないけど、状況をみて行けそうなら行ってこの絵を見てみたい!そう思うようになって・・・。
結局行くことにしました。
旧市街をダマスカス門から出て右へ。地球の歩き方の地図に従って歩くとすぐにバスターミナルに着きました。ターミナルの職員にベツレヘムに行きたいと言うと、ここからは出ていないと言う。なんでも新しく出来たターミナルから出るってことで、ここからすぐ近くとのこと。
その新しいバスターミナルはダマスカス門を出たすぐ向かい側にありました。
ちょうどベツレヘム行きの21番のバスが止まっていたので乗り込みます。
観光バスのような綺麗なバスです。片道7.3NIS(約150円)です。

ベツレヘム行きのバス

バスが出発してものの5分でいきなりイスラエル兵による検問がありました。まだ旧市街の脇です。
パスポートをチェックされます。観光客は必ずパスポートをチェックされているみたいですが、地元の人と思われる乗客はチェックされる人とされない人がいるようです。チェックされている人は住民票のような身分証を見せていました。

イスラエル兵による検問

チェックが終わってバスが走り出してから5分位で分離壁(アパルトヘイトウォール)が見えました。長い歴史の中で差別に苦しんできたユダヤ人が「アパルトヘイト・ウォール」と呼ばれるものを作り出すとは皮肉なものです。

アパルトヘイト・ウォール

分離壁をぐるーっと回っていつの間にか壁の向こう側(パレスチナ自治区側)に入っていたようです。
突然バスが止まって
「ベツレヘムだよ」
と教えてくれました。
もっと、これから壁の向こう側ですよーというはっきりした境界線を越えるのかと思ってましたがそういう場所は無かったです。
バスを降りると一斉にタクシーの運転手が営業をかけてきました。聖誕教会までは遠いから歩いて行けないよとか、ミルクグロットも案内するよとか・・・。
とにかくベツレヘムに行くことしか考えていなかったので、現地の動きは決めてませんでした。よく考えたらバンクシーの絵がどこにあるかも知らない。
一人の運転手と交渉しました。
「バンクシーの絵を知ってる?」
「もちろん知ってる。聖誕教会やミルクグロット、羊飼いの野も連れてくよ」
「ミルクグロットとか羊飼いの野は見なくてもいいや。とにかくバンクシーが見たいんだけど」
「OKOKまかせとけ5個の絵を全部見せてやる。」
ということで価格交渉をちょっとして150NIS(約3600円)ということになりました。
おそらくもっと下げることが出来たんだろうけど一人1800円と思うとまあ良しとしました。
運転手さんはワリードというお名前の30歳。僕のことを学生だと思っていたらしく37歳だと言うとえらく驚いてました。
いや僕だってワリードさんは間違いなく40代後半だと思ってたからビビったけどね。
タクシーは古いベンツでした。
「ベンツだよ。凄いでしょ。」
フフフ。どーでも良いです(笑)
いざ観光開始!と思いきや、ワリードがヘロデオンにも行ってみないかと言う。
ヘロデオン?何それ?って聞くと驚いて、
「ヘロデオンを知らないのか?ベツレヘムで一番の名所だ。ガイドブックを見てみろ。絶対載ってるから。」
ああそうなの?ということで地球の歩き方を見てみると、一番の扱いではないものの確かに載ってる。
ヘロデ王が作った要塞らしい。んーあんまり興味ない。そこに行くことになったらどうせ料金上乗せだろうし。
ということで断ろうとすると、まあ遠目から見えるところに連れてくからそこで判断しなよ。多分行きたくなるから。とのこと。
なんでも山の頂上をくりぬいて作った要塞らしい。そりゃ確かに凄いね。
ちょっと車を走らせてヘロデオンが見える高台に来ました。遠くに見える富士山のような綺麗な台形の山です。確かに興味深い。
・・・が、かなり遠そうだ。時間と金はどれくらいなのって聞くと、15分位で着くらしい。案外遠くない。
料金は?一人100NIS(つまり200NIS)とのこと。いやいや高いよ。じゃあやめると言うと、
「相場だよ。ホントにぼったくって無いよ。ガソリン代がとても高いんだよ。ガイドブックを見てみろ。」
と自信満々。地球の歩き方には待ち時間によるけど100〜120NISって書いてある・・・。
ということで交渉して、トータルで最初の料金に50プラスして200NISになりました。
何度も確認しました。バンクシーとヘロデオンと聖誕教会で200NISだねって。
ワリードはオーケーオーケーって確かに返事しました。奥さんと二人で確認したから間違いないです。
・・・が、料金については後ほど若干揉めることになります。
ともあれこれからベツレヘム観光スタートです。

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