キング・アブドゥッラー・モスク

ガイド兼ドライバーのサミールさんの車に乗り込んで早速アンマン観光開始。
空港からしばらく走るとラクダの牧場みたいな施設が見えた。
サミール曰く、ラクダのミルクは健康に良いとされていて、民間療法の一つとして初期のガンにも効くと言われているらしい。だからとっても高価で小さいグラス1杯で30ドルくらいする。
味はちょっと甘いらしいんだけど、初めて飲んだ人は大抵下痢するらしい・・・。
たくさんのラクダを見て本当に中東に来たんだなーって実感がわきました。

ラクダ牧場

アンマンの街までは1時間弱。それまでアンマンについて色々教えてくれた。選挙が近いこととか、イラクから戦火を逃れて来た人が多く住んでいることとか・・・。そういえばイラクはお隣だもんな。中東の中でもアンマンは比較的安全と言われているけど、周りの国はイラク、シリア、イスラエルと問題を抱えている国ばかり。
今まで旅した国でも「スリ」や「強盗」に対する緊張感はあったけど、「戦争」や「テロ」に対する緊張感というのは初めてです。とはいえ今のところ街の雰囲気は極めて良好です。
そうこうしている間に最初の観光地のキング・アブドゥッラー・モスクに到着。イスラム教のモスクを尋ねるのは初めてです。モスクはイスラム教徒以外は入れないことが多いけど、ここは観光客も入れるようです。

キング・アブドゥッラー・モスク

観光客でも女性は肌を隠さなければならないので、コートのような黒装束を借りて着てモスクに入場しなければなりません。
奥さんも黒装束を着てフードで頭を隠して準備OK。

レンタル黒装束。手前がサミールさん

いよいよモスクに向かおうとすると、お祈り中だったのでしばし待機することになりました。
お土産売り場で10分くらい時間をつぶしてから入場。
サミールも凄く静かな口調になったので、とっても神聖な場所だというのがひしひしと伝わって来ます。
靴を脱いで中に入ると、幾何学模様が入った絨毯が敷き詰められているガランとしたシンプルな空間。
仏像や十字架のようなめぼしいものは一切無く、本当に「祈りの空間」であることが分かりました。
かなり広いけど、ここが信者達でいっぱいになることもあるんだろうか。
教壇のようなものが置いてある方向がメッカの方向のようだ。男性が一人だけその教壇の脇で祈りを捧げていました。
まだこの人がお祈り中なのに入っちゃって良かったんだろうか・・。

モスクの内部

厳かな雰囲気に恐縮しつつも、写真を撮っても大丈夫か聞いてみるとOKとのこと。
何枚か写真をパシャパシャ撮っていると、サミールがお祈りの仕方を教えてくれた。絨毯に描かれている線は、信者達が並ぶ線らしい。この線に沿ってメッカの方向を向いて3回ひざまずいてお祈りします。もちろん僕はイスラム教徒ではないけど、敬意を表してお祈りしました。
サミールもイスラム教徒。僕たちがそれなりにイスラム教に敬意を払ったのが伝わったのか、少しイスラムについて語ってくれた。
「イスラム教は本来はとても平和的な宗教なんだよ。」
別に平和的でないなんて言ってないのに、突然こんなことを言うのはやはり「イスラム原理主義」が台頭してきて世界的に「イスラム=危険」と思われているという認識があるのでしょう。
ヨルダンではスンニ派がほとんどだから、穏やかな宗教なんだとのこと。スンニ派とシーア派があるのは知っていたけど、どっちがどっちなんて全然知らなかった。調べてみると確かにシーア派のほうが過激派が多いらしい。
とは言えこの辺は、シーア派から話を聞けばシーア派は平和的な宗教だと言うんじゃないかと思います。
スンニ派とシーア派のどちらが平和的かどうかは分かりませんが、少なくともサミールは平和を望んでいるし、一部の原理主義の活動が、多くの平和的なイスラム教徒にとって迷惑な存在になっているということは分かりました。
このモスクの向かい側にはキリスト教の教会がありますが、その教会とも良い関係を築いているとのこと。イスラム教徒は他の宗教を認めないなんてことは無いんだよと教えてくれました。
ちなみに、サミールはカフィーヤ(イスラム教徒が頭にかぶっている布)は数枚持っているけど普段はほとんど着用しないとのこと。宗教的な意味合いよりもファッションとしての意味合いが強いんだって。
モスクでお祈りもしたし、絶対お土産に買うぞっと!

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