ウエスタン・ウォール・トンネルツアーを終えて、いったんホスピスに帰ってからディナーを食べに出かけました。
エルサレムにおいて年越しディナーがどれほどの意味があるのか分からないけど、予約でいっぱいでファーストフードで年を越すハメになるのは嫌だったので、今日のディナーだけは日本で予約しておきました。
旧市街をヤッフォ門から出てすぐのところにあるEucalyptus(読み方不明)というレストラン。エルサレムの治安も分からなかったのでとにかく宿から近いところで選びました。
ホスピスを出てレストランに向かう途中、ヤッフォ門の近くでザクロジュースを売っていました。エルサレムではいたるところでザクロジュースが売ってます。ザクロはたいして好きじゃないけど、これだけよく見かけるとちょっと飲んでみたくなります。
ちょうどザクロジュースを飲んでる観光客がいたのでお味はどう?って聞いてみました。美味しいよーと満面の笑み。ロシアのハバロフスクから来た夫婦でした。日本から近いねーってちょっと交流。ハバロフスクというとまあ、シベリア抑留とか北方領土問題とか微妙な関係のような気もしたけど、この際それは関係ないでしょう。笑顔でやりとりしました。
自然な流れで僕たちもザクロジュースを飲んでみることになりました。35NIS(約800円)と観光客向け価格だけど、ザクロを5,6個贅沢に使って絞ります。

しぼりたてザクロジュース

早速飲んでみました。甘酸っぱくてやや苦みもあります。凄く美味しいって程でもないけどまあ美味しい。良い経験できたな。
ザクロジュースを飲み干してヤッフォ門から旧市街の外に出ます。旧市街の中と外のどっちが安全なのかよく分からないけど、数時間滞在してようやく慣れてきた旧市街の外に出るのはちょっと緊張します。
でも外に出て横断歩道を渡って左に数分歩くとすぐにレストランに着きました。まだ時間が早かったらしく、僕等以外にはお客さんは数人しかいません。

Eucalyptusレストラン

ここはコシェルというユダヤ教の食餌規定を守った料理を出すレストランです。やっぱりせっかくユダヤの国に来たからにはそういう料理を食べてみたかったんです。トリップアドバイザーの評価をみてもいい感じだったし。
今日は大晦日なので、New Year Eve Menuというコース料理しかありません。昼間のウォーキングツアーで一緒になったユダヤの青年曰く、ユダヤ人にとっては今日(大晦日)も明日(元日)も特別な日じゃなく全くの平日だってことだったけど、レストランは観光客もくるから特別なのかな?
コース料理だけど、前菜やメイン料理は好きなものをそれぞれ選べます。
電子辞書とにらめっこしながらメニューを選んでいると食前酒でザクロ入りのシャンパン(CAVA)がやってきました。
やっぱりザクロなんだなあ。金色のシャンパンに真っ赤なザクロがとてもキレイ。

ザクロ入りのシャンパン

シャンパンを運んでくれたウェイトレスがメニューの説明をしてくれました。
僕等の選んだディナーは以下の通り。
お通し
smoked eggplant in tahini and pomergranate syrup
(ナスにゴマペーストやザクロシロップ)
前菜
奥さんがcarpaccio of fresh figs in first press olive oil
(オリーブオイルがかかった新鮮なイチジク)
僕がfresh fish tartar with strawberries and lemon zest
(イチゴとレモンを添えた魚の刺身)
前菜2
奥さんがroasted vegetable Terrine in pepper coulis
(野菜のテリーヌ??)
僕がthree textured salmon fillet in hyssop zabayone
(サーモンフィレ。ヒソップ?ザバイオーネ??)
スープ
sweet pea,mint and lavender soup
(エンドウ豆、ミント、ラベンダーのスープ)
箸休め
citrus,sage and gin granita
(セージやジン?をかけたオレンジシャーベット)
メイン
lamb chops and veal fillet duo in Porcini and Hen of the woods broth
(羊、子牛のフィレポルチーニと鶏だし?)
デザート
personal dessert trio with Basbusa, Beluza and pear in wine
(デザート3種盛り、basbusa(アラブのデザート)、Beluza?、洋梨のワイン漬け)
ということで、どういうモノが運ばれてくるか分からないけどかなり期待しちゃいます。

イチジクのザクロソースがけ

前菜の魚のタルタルはとっても上品な味。イチジクはオリーブオイルとザクロソースがかかってます。
つくづくエルサレムはザクロ推しだなあ。
どちらも絶品。コシェルという規定の枠はほとんど関係ないですね。豚とかラクダがNGだったり肉は血抜きするとか多少の制約があるだけなのでその枠の中であれば何でもあり。ということでコシェル料理という表現は正しくなくて、コシェルの規定に従ったアラブ料理や中華料理があります。コシェルのマクドナルドだってあるそうです。
ということは、今日の料理は何料理なんだろ。イスラエル料理って言えるのかな?
まあとりあえずコシェルに従った神聖な年越しってことにしましょう。
続いて前菜2(セカンドコース)
奥さんの野菜のテリーヌは野菜のグリル焼きって感じです。

サーモンの3階調!

僕のthree textured salmonというのは生の部分と焼いている部分があるので、サーモンの断面が3層になってるってことかな?
ひよこ豆が添えられていてとっても美味しい、半生なあたりは日本人向けとも言えますね。
サーモンの上に乗っているヒソップというのはハーブの一種ですが、ユダヤ教では聖なるハーブとされて清めの儀式とかにも用いられることがあるそうです。ザバイオーネというのは何を指しているのかさっぱりわかりません。イタリアのデザートでそういうクリーム状のものがあるらしいけど、そんなものあったかなあ。豆にかかってるソースのことかな?
続いてスープ。

エンドウ豆のスープ

ここまでしっかりした味の料理が続いていたのでさっぱりしたいところ。ミント色のスープはさぞかし清涼感があるのかと思いきやこれまた結構濃い味。ココナッツ風味で辛さがないタイカレーのような感じ。
美味しいんだけど、メインに行く前にごちそうさまという感じになっちゃいそう。
と、思ったところで箸休めのシャーベット
さっぱりして美味しい。このタイミングでシャーベットを出すのは絶妙だなあ。
臨戦態勢を整えたところでいよいよメインと決戦

メインの肉料理

羊肉や子牛肉がたくさん出て来ただけでももの凄いボリューム感なのに、栗の濃厚ソースやバーベキューソースががっつりかかってます・・。
と、とてもじゃないけど完食は無理だ・・。でも、味は美味しいんです。ホントに。やっぱりこっちの人はこれくらいはペロっと食べちゃうんだろうか。
残念ながら完食は出来なかったものの罪悪感は感じない程度に概ね食べられました。
最後にエスプレッソとデザート。
デザート3種盛はワイン漬けの洋梨とBasbusa(アラブのココナッツケーキ)と桃のソースがかかったもちもちした感じのプリン。これがBeluzaというデザートなんでしょう。3種とも見た目はもの凄く美味しそうなんですけど、どれもちょっとイマイチ。想像する味とちょっとずつ違うんだよね。洋梨なんて酔っぱらっちゃうくらいにワインにどっぷり漬かってるんですもの。
でも全体的にはとっても美味しい料理が多かったし、ユダヤの国を感じられたし、雰囲気はとってもおしゃれだったしということで思い出に残るディナーでした!

Eucalyptus外観
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