イタリアは各都市に聖人がいて、その聖人ごとに祝日があります。トリノは聖ヨハネ(イタリア語ではGiovanni)が聖人で6月24日が祝日となります。トリノ他にもジェノヴァ、フィレンツェ、ローマ(それ以外にも聖ヨハネが聖人の街はあります)の聖人が聖ヨハネなのでそれらの都市は祝日だけど、他の都市は平日というちょっと変わった祝日制度。

去年はこの祝日が金曜で3連休だったのでピサに旅行に行ったのだけど今年は残念ながら土曜で普通の週末になってしまったのでトリノに留まった。その代わりにトリノでのお祭りを楽しむことにした。

通ってる床屋のマルチェロから、Piazza Vittorio Venetoで花火が上がると聞いたので行ってみる。

21時半頃にチェントロに着いて歩行者天国状態になっていたVia Poを歩いてPiazza Vittorio Venetoへ向かう。

歩行者天国になってるポー通り

すると広場の手前で通行止めになっていて迂回することになった。

モーレのライトアップ
VIA POに戻るための行列

で改めてVIA POに戻るための行列ができていてよくわからないのだけどとりあえずそこに並ぶ。前に中東系の家族が並んでいて、しばらく待っていると同じような中東系の若者がしれっと僕らとその家族の間に横入りした。
「後ろに並んでよ」
と文句を言うと、若い男の子が
「いや彼女は僕らのお母さんなんだ」
などとしらじらしい嘘をついた。・・・この家族も面倒に巻き込まれないために聞いていないふりでもするのだろうかと様子を伺ってたらそのお母さんが
「あんたなんか知らんわよ。ちゃんと並びなさい」
的なことをアラビア語(多分)で諭して、若者たちは渋々退散してました。フフ、民族の繋がりよりもモラルを重んじてくれたんだなあ。ありがとう。ちょっと微笑み合う。

いやそれにしても、そもそもなんでこんな行列に並ばなきゃいかんのか。それがこの横入り問題の根源でもある。理由はセキュリティチェックでした。広場に入るためにセキュリティチェックをしてました。・・・実に簡易的というか無意味な感じで。まあ打ち上げ時刻が迫ったので検査を緩めたのかもしれない。

まあともあれ花火の打ち上げ前に無事に広場に到着。

すごい人出!

ものすごい人出だ。トリノがこんなに混んでるのを見るのは初めてだ。こんなに多くの人がここに住んでるんだなあ。この人たちは普段どこにいるんでしょうね。

22時半打ち上げ開始(イタリアの夜のイベントはとにかく遅い・・)

たーまやー

花火そのものは日本と変わらないのだけど、演出が違う。日本は風流というかどこか儚さを秘めてる一方で、イタリアはガンガン音楽を流して荘厳なオペラという感じで、観客もおおはしゃぎ。僕はどちらかというと日本式が好きだな。豪快で綺麗な花火のどこかにワビサビってやつですかね?そういうのが欲しい。

https://triptraveljourney.me/wp-content/uploads/2023/12/230624w.mp4
オペラ風イタリア式花火

そういえば去年プーリアのロコロトンドでも花火大会を見たけどその時は音楽はなくて日本式に近かった気もするな。

でもともあれトリノのイベントを楽しめてよかった。おそらく年越しも同じようなことをやってたはずだけど、寒すぎて街中に来る気がしなかったので、今回来れて良かったな。

花火が終わるとみんな三々五々に解散。僕らはポルタヌオーバまで歩いたけどそこまでもかなり多くの人が流れてきてた。一体今日は何人の人が集まったんだろうか。

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