リマの街にいると実にいろいろな種類のバスをたくさん見かけます。
大きさ、形、装飾、様々です。
日本のように運転手しか乗っていないワンマンバスじゃなくて、車掌がいます。
車掌は停留所に着く度にバスから降りて、八百屋の呼び込みみたいな感じで大きな声で行き先を叫びます。
スペイン語だから何を言ってるか分からないけど、行き先だけじゃなくて客引きもしているような気がします。
「旧市街行きだよ。乗ってかない?歩いていくより楽だよ。少しまけとくよ!」
ぐらいのことは言ってるんじゃないかなって思うくらいいっぱいしゃべってます。
是非ともこの威勢のいいバスに乗ってみたいと思い、旧市街からホテルへの帰り道はバスで帰ることにしました。
バスに乗る為に旧市街に来たと言っても良いくらいかも(笑)。
夜のリマ旧市街をおっかなびっくり歩いてようやくTacna通りに到着。
片道3車線くらいある大きな通りで交通量も多い。
バス停を見つけられるかちょっと不安だったけど、たくさんのバスが一時停止してお客さんを拾っているスポットを発見。
バスは次から次へとやってくるけど、どのバスがミラフローレス行きかよく分からない。
大声で行き先を叫んでいる車掌が「ミラフローレス」って言った気がしたので、
ミラフローレスに行きますか?って聞くと
「行くよ。乗れ乗れ。」
良かった。バスに乗り込む時にお金を払おうとしたら、
「いいから早く乗り込め」
という仕草。運良く二人がけの席が空いていたので座ります。
前の座席との間がかなり狭いのが気になったけどこれで一安心。さすがに路線バスの中で強盗に遭うことはなかろう。
スリくらいはいるかもしれないけど、座ってればまず大丈夫でしょう。
ちょうど帰宅ラッシュの時間帯だったみたいで、会社帰りと思われる人が多かったこともあってかなり安全な雰囲気。
バスが走り出して、停留所を三つ四つ過ぎた頃に車掌が乗車賃徴収にやって来ました。
料金は一人1.2ソルでした。約35円です。激安。
僕らが乗ったバスは運転手の隣の助手席部分も客席になってます。
途中でその助手席が空いたので僕がそこに座りました。
奥さんと別々の席になったけど、車内は危険な雰囲気は全く無かったのでお互い一人になっても大丈夫でしょってことで。
金曜の通勤ラッシュで混み合う道をクラクションをガンガン鳴らしながらバスは進みます。
日本のバスのようにお上品じゃありません。
どけどけ!何ちんたら走ってんだ!こらぁ!
って感じ。
運転席の窓を開けてるもんだから排気ガスが流れ込んでくる。
よく苦しくないなあって思って運転手を見ていると、ずーっと咳してる・・・。
つらいなら窓を閉めればいいのに。
多分まだ20代の運転手。
こんなこと長く続けてたら肺の病気になっちゃうよって、余計なお世話ながら心配になっちゃいました。
ふと振り返ると妻は地元サラリーマンのおじさんと談笑してる。
このおじさんは英語が話せるジェントルマンだったらしく、ペルーの歴史とか色々教えてくれたみたい。
おじさん曰く金曜の夕方はいつもこうやって大渋滞になるんだとか。
確かに凄い渋滞。
今どこを走っているのかもさっぱり分からないから、バスに乗って30分を越えた頃からやや不安になってきました。
ホントにミラフローレスに向かってるのかな?
まあ、フロントガラスの上にかかってる行き先表示にもミラフローレスって書いてあるから大丈夫だろうけど・・。
と思っていたら、見たことがある通りに出ました。
お、これはホテルの前の通りだ。
あ、ここで降りたいって思った瞬間、バスが止まったので車掌に降りて良いか?って聞くと
どうやらバス停じゃなかったみたいで、最初はここじゃダメって感じだったけど、道が混んでいてなかなか進まなかったせいか、やっぱり降りて良いよってことになりました。
ダンディなおじさんが別れ際に声をかけてくれました。
「Weocome to Peru!」
ありがとう!でも今から帰るんだけど(笑)
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