食事のお時間。
ナミブ砂漠にはレストランなんかないから、食事はキャンプサイトのレセプションで食べます。
他のお客さんも集まってバイキング形式で食べる。
晩御飯のメインディッシュはお肉。肉と言っても牛、ブタ、トリはありません。
シマウマ、オリックス、イボイノシシ、スプリングホッグ、クロコダイル、KUDU(大きいシカのような動物)、ダチョウ、WILD BEAST(ヌー)です。
美味しそう!食べたい!という感情よりも、面白そう!いかにもアフリカ!というエンターテイメント感がたっぷりです。
肉を選ぶとその場で焼いてくれます。
割としっかり焼くのでブタのように細菌がいるのかもしれない。
とりあえず二人で魚以外の全種類を食べることにしました。
(実際にFISHって書いてあったのですが、説明が大雑把すぎる(笑))
調理している間、一つ一つ肉の名前をメモしていたおじいさんに声をかけた。
どんな味がするんですかね?
「そうだね。楽しみだよ」
どちらからいらっしゃったんですか?
「アメリカだよ。僕らはみんなNASAで働いてるんだ」
ええ!凄い。何のお仕事ですか?
「僕は物理学者。日本の種子島にも何度か行ったことあるよ。今日は砂丘に行って疲れたなあ」
砂丘は登れました?(砂丘に登るには体力がずいぶん必要と聞いてたので)
「もちろん!楽しんだよ。君は明日?楽しんでね」
ありがとうございます!
表情豊かな、そして知性が溢れる感じの素敵なおじいさんでした。こんなおじいちゃんがNASAで働いてるのか。専門性が高い人はいくつになっても仕事を続けられるんだなあ。
そうこうしている内に次々と肉が焼けてきた。コックに聞くとこの肉は政府公認の専門業者から仕入れているとのこと。ハンティングした肉なんだって。観光客にハンティングさせてお金をとって、ハントした動物の肉は別の観光客(僕ら)に食べさせて、動物がいっぱいお金を稼ぐんだガハハと笑って説明してくれた。
うむ・・なんだか微妙に罪悪感を感じる。
・・まあ、人間は他の生き物の命を頂戴して生きていて、牛の肉もシマウマの肉も同じ命なわけだし・・とは思うけど、ハンティングという人間の快楽で殺された動物と思うとちょっと居心地が悪い。
しかしまあ殺されてしまった動物は生き返らない。せめてしっかり味わって成仏していただきましょう。
ではそれぞれのお肉を解説しましょう。
シマウマ。
フツーに美味しい。牛肉と変わらない印象。
オリックス
少し柔らかめの牛肉という感じ。
イボイノシシ
ブタに近い。
スプリングホッグ
パサパサした食感。筋ばってる。味はブタに近いか?
クロコダイル
トリのささみに近い
KUDU
パサついている。ブタ肉に近い?
ダチョウ
硬くて筋っぽい。牛肉みたいな味
ヌー
柔らかくて一番美味しい。トリモモ肉みたいな食感。
ということで、やっぱり牛、ブタ、トリのいずれかで表現することしかできないのですが、どれもこれもそれなりに美味しい。
ただ濃いめのソースで消されてた肉が多かったのでそういう肉の本来の味は臭みがあるんだろう。
食事も終盤に差し掛かった時に、レセプション前の水飲み場にオリックスがやってきた。
ああ・・君のお仲間をつい今しがたいただいてしまいましたよ。
見上げると満天の星空。ナミビアは星空が綺麗なことで有名なんだそうです。
一応頑張って写真を撮る。
白い点が写るだけでどうも素晴らしさが伝わらない。いろいろ調整してもう一度トライ。
だめだこりゃ。肉眼で観て記憶にしっかり焼き付けよう。
明日は朝早くから出発するので今日は早く寝ます!