死海のホテルはHoliday Inn Resort Dead Seaという5つ星ホテルです。死海周辺には5つ星ホテルしか無いらしいです。
でもHoliday Innの「Inn」って、安いホテルというイメージだし、トリップアドバイザーとかで口コミを見ても、5つ星と言ってもこのホテルはやや落ちるランクらしいのでそんなに期待していませんでした。
とりあえず死海でプカプカ浮かぶことが大事なのであって、ゴージャスなホテルに泊まることは重要ではありません。
そんな感じで期待が高くなかったせいか、僕等のゴージャスホテルの宿泊経験が乏しいせいか分からないけど、想像以上にとってもラグジュアリーなホテルでした!
チェックインの時にホテル内の設備の説明を受けたけど覚えきれないくらいの充実ぶりです。
プールがたくさんあって、レストランもたくさんあって、スパがあってジムがあって、部屋のドリンクは飲み放題でみたいな感じ。
1泊しかしないからほとんど利用しない施設なんだろうけど、盛りだくさんな感じだけでもう満足です。
ホテルの周りには何にもないけど、ホテルでなんでも揃いますよって感じです。
そう言えば、サミールにラクダ代の20JDを返さなきゃいけない。ATMは近所にある?って聞いたら、ホテル内にありますよ!とのお返事。
いやー嬉しいねー。
ポーターが部屋まで案内してくれました。広い敷地を歩いて2階のお部屋。ポーターがカーテンを開けて
「ほら、死海の美しい眺めですよ!」
おおおっ!と一瞬浮かれたけど、そんなに美しい感じでもない(笑)
でも荒涼とした感じが死海っぽくて良いかな。ホテルの敷地の隣はパブリックビーチのようで地元の人がチルアウトしてます。
部屋からの死海の眺めが美しいかはどうかは置いておくとして、こういうゴージャスなリゾートホテルに泊まったことがあんまり無いので、かなり興奮してホテル散策に出かけました。
プールがたくさんあって、その向こうに死海が広がっています。死海の向こうの山々はイスラエルの山でしょう。
さっき沈んだ夕日の残り香が空に残っていました。
ついさっき、ギリギリ夕日に間に合って良かったと思い込もうとしたばかりだけど、やっぱりここで夕日を見たかったとちょっと悔しくなりました。
いかんいかん、今あるこの状況に幸せを感じよう。
アンマン、エルサレム、ペトラ、ワディラムと来て最後にこのリゾート感。良い旅のコースだなー。
すっかり日が落ちて暗くなってきたので、部屋に戻ってちょっとこぎれいな格好をしてディナーへ。
いくつかあるレストランの中からヨルダン料理のレストランを選びました。
なんでもポーランドの3人組が生演奏してくれるらしい。
ワインと一緒にケバブ料理を食べながら、素敵な生演奏。
いやーラグジュアリー感たっぷりだなー。こういう所に似合う大人になりたい!そう思いました。
食事の後もちょっとホテル探索。アイスクリームコーナーがあったのでちょっと立寄ってみると、アイスを売るお兄さんが日本語で話しかけてきました。日本が好きだから日本語を勉強してるらしい。
このホテルはたまに日本人のツアーが泊まるけど、ツアー客はシャイな人が多くて話しかけても逃げてっちゃうことが多いらしい。
色々日本の話を聞きたいのに残念って言うので、じゃあしばらくお話ししようと言うことになりました。
お兄さんのお名前はサラームくん。サラームは「平和」という意味だそうです。
アッサラームという挨拶の「サラーム」ですね。
マダバに住んでいる22歳の学生で日本語はPodcastで勉強しているらしい。Podcastも聞かせてくれました。
「私は合気道を習ってます」
って感じの日本語で、いつ使うんだよっていうような例文が多くてちょっと笑っちゃいました。
リップサービスもあるだろうけど、ヨルダンの人は日本を尊敬しているって言ってくれました。
特にアニメ。やっぱり。
ナルト、ワンピース、ポケモンが人気で、子供だけじゃなくて大人も夢中だから、日本アニメの放送時間帯は街から人がいなくなるとのこと。
ほー、でもこの辺のアニメは見たことないから、ドラえもんの話題に持っていこうとしたらドラえもんは知らないって。
そーなんだ。時代は変わるね。
ヨルダン事情もちょっと教えてもらいました。
さっきのディナーが二人でだいたい1万円くらいでした。もちろんけっこう高級な料理だったと思うけど、ローカルの人はいくらくらいで外食するの?って聞いてみました。
「そうだなーチキンをお腹いっぱい食べてだいたい10JD(約1200円)くらいかな」
ほー、そこそこかかるんだなって思ったら
「家族5人分でね(笑)」
ええっ!じゃあ一人300円もしないのか。やっぱり安いなあ。
本当にローカルの食堂とかで食事していったら相当安上がりに出来るんだろうな。
ちょっと微妙かと思ったけど宗教についても聞いてみました。
サラームくんはムスリムとのことなので、メッカの方向が分かるか聞いてみると、笑顔だったサラームくんが一瞬真面目な顔になって、
気を付けの姿勢をしてメッカの方向に真っ直ぐ向かって、びしっと手を伸ばして
「こっちだよ」
すごいなー。やっぱりメッカの方向は頭に入ってるんだなあ。
サミールもそうだったけど、イスラム教が良くない印象を持たれているということをサラームくんも意識しているようで
「イスラム教は本当は平和な宗教なんだよ。イスラム教は好き?」
と聞いてきたので、今回の旅でモスクにもエルサレムにも行って好きになったと伝えると嬉しそうに微笑んでくれました。
どこのモスクに行ったのかと聞かれたので、アンマンのキング・アブドゥッラー・モスクだよと言うと、サラームくんはそのモスクは知らないようでした。そりゃあアンマンも広いし知らないモスクもあるだろうと思ったけど、サラームくんは随分不思議そうにしてました。
そんなモスクあったかなあって感じ。随分キレイなモスクだったからもしかしたら観光客用のモスクだったのかなあ。
随分話し込んだので、アイスを買って帰ることにしました。
二人でアイスを頼んでお金を払おうとすると、お代は要らないと言う。
えー、元々無料なのか、サラームくんのおごりなのか・・・。
ここで僕は「complimentary=無料」という単語を覚えました(笑)
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