聖誕教会を後にして、ワリードのタクシーでもう少しベツレヘム観光。
ミルクグロットを華麗にスルーして、分離壁脇のバンクシーショップへ。

バンクシーショップ

バンクシーショップはバンクシーのグラフィティの絵はがきだとかポスターだとかを売ってるので、お土産に何か買おうと思って寄ってもらいました。
店内はバンクシーのグッズでいっぱいだけど、本人の許可をとっているかはかなり怪しい気がします。どれもこれもイマイチ品質が良くない。絵はがきもかなり粗い画像の割に10NIS(約240円)もします。ということでさっき見て感動したFlower Throwerの絵はがきだけ購入。
バンクシーショップは期待はずれでややがっかりだったけど、ショップの目の前には分離壁が立ちはだかっています。
間近に見る分離壁。長い歴史の中で差別に苦しんできたユダヤ人が何故こんなものを作ったのかとも思いますが、テロ発生件数の減少に一役買ったのも事実のようです。よそ者が生半可な知識で「不要なもの」と片付けられる程簡単な話ではないと思います。
でもネガティブであることは間違いないです。憎しみとか悲しみがいっぱいつまった壁ですね。
この壁にもバンクシーの作品がいくつかあります。

分離壁

既に消されてしまったものも多いようです。ショップの前には風船で壁を越えようとする女の子が描かれています。
ただしこのグラフィティはレプリカかもしれません。(WEBで見かけるオリジナルのグラフィティとサイズが違うので)
いずれにしろ良い絵ですね。

風船で壁を越える女の子

壁に描かれたたくさんのグラフィティを眺めて、もう一つのバンクシーのグラフィティへ。
これも有名な作品で、女の子が兵士をボディチェックしている絵。

この作品は塗りつぶされませんでした

この作品が描かれた壁は塗装の塗り直しをしたようだけど、この作品を残そうとしてこの作品の周りだけは塗り直しされていません。
パレスチナの人々もバンクシーの絵が収入源になっていることを理解しているんですね。
(その割には消されちゃった絵もあるんだけど)
写真を撮っていたら、地元のおっちゃんが近づいてきて1枚10シュケルだよ!って声をかけてきました。
一瞬、ホントにお金をとる気なのかと驚いて振り返ると、満面の笑みで
「冗談冗談ハハハ」って笑ってくれました。
ああ、良かった。パレスチナの人は気さくで良い人だ。・・・って良い思い出だけを残してエルサレムへ戻れると思ってました。
一通り観光を終えて、タクシーはエルサレムへ戻るバス乗り場へ。
色々案内してくれたワリードにお礼を言って、約束の200NISを払おうとしたところ、
いやいや、ヘロディオンの追加料金であと150NISを払えという。
・・・出た。
いろいろな人の旅行記とかガイドブックとかで知っていたけど、実際にこういう目に遭うのは初めてです。
当初決めた値段にプラスアルファしろというタクシー運転手のやり方。
これまでの道中は非常に親しくしてきたのに、最後にこれか・・・。
とってもがっかりしました。150NISという値段はどうしても払えない値段でもないけど、最初に決めた値段と違うと言う時点で騙されている感がたっぷり。良い思い出も全部台無し。
頼むからそんな事言わないでよって思って、
「いやいやあれだけ全部で200NISって確認したじゃないか」
って言うと
「ヘロデオンが200NISで最初に決めたバンクシー+聖誕教会が150NISで合計350NISだ。これじゃガソリン代が出ない。お前は良い奴だから、お前と金で揉めたくない。じゃあ100NISで良いから寄越せ」
となりました。何というか少しでも多く金をとりたいんですね。こうした行為がベツレヘムのタクシーの評判を落とすというような長期的な視野は皆無です。とにかく今日、今の100NISが重要。
僕だってあなたと揉めたくなかったよ。まあヘロデオンは期待してなかった割には面白かったけどさ・・・。
確かに何度も何度も合計で200NISって確認したけど、本当にワリードは最初に決めた150にプラスして200だと思ってたのかもしれない。
(まあ、それはないと思うけど)
ホントは財布に100NIS以上入ってたけど、現金は50NISとちょっとしかない。バス代を考えたら50しか支払えないと言って50で手を打ちました。本来ビタ一文支払うべきじゃないんだろうけど、これ以上揉めて変なことになるのも怖かったので。
ワリードも少しバツが悪かったのか、
「本当に騙してないよ。信じてくれ。これがフェアプライスだ」
って最初にも聞いた言葉を何度も言ってました。
分かったよと無理矢理笑って握手。
記念写真まで撮っちゃいました(苦笑)
別れ際にワリードに「パレスチナに平和を」と告げてエルサレム行きのバスに乗り込みました。

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