次は半日観光のハイライトタウンシップ訪問。タウンシップというのは黒人専用居住区のこと。
ナミビアが南アフリカに併合されていた頃、アパルトヘイト政策によって作られました。南アフリカでも見かけたタウンシップを訪問します。
ウィントフックのタウンシップはカトゥトゥーラ(Katutura)地区と呼ばれているそうです。地元の言葉(多分ヘレロ語)で「住みたく無い場所」という意味だとFillemonが教えてくれた。それを聞いただけで悲しくなった。
「俺「住みたく無い場所」に住んでるんだ」って言いたく無いよなあ。
もちろん問題の本質は呼び方じゃなくて、そういう場所が今も残ってしまっているってこと。
南部アフリカから「住みたく無い場所」が早く無くなりますように。

KATUTURA

車で10分くらい走るとバラック小屋がちらほら見えてきた。南アフリカで見たタウンシップは囲いがあってその中にびっしりバラック小屋が建てられてたけど、カトゥトゥーラは敷地的な余裕はある。
治安を聞いてみるとさすがに夜はこない方が良いとのこと。カトゥトゥーラ地区をしばらく進んでFillemonが車を止めた。市場を見せてくれるそうだ。
え?外を歩いて大丈夫なの?
「もちろん。でも貴重品は気をつけて」
カメラは?
「大丈夫だよ。ただ人を撮るときは事前に許可をとるから撮影前に俺に聞いて」
了解です。
大きな市場に入ります。まずは乾物屋。

乾物屋のおばちゃん

親しげにお店のおばちゃんと話すFillemon。どれどれ何を売ってるのかな?・・うお!これは・・イモムシ??
「そうだよ。美味しいよ。食べてみる?」
え?よく食べるの?
「もちろん。しょっちゅう食べる」
Fillemonが2,3匹口に放り込んだ。コリコリ音がする。干してあるからいわゆる「虫」って感じの音では無い。もっとブヨブヨして噛んだら体液がブチュって出てくるのかと思ったけど・・
勧めてもらったけど丁重にお断り。割となんでもトライする奥さんも辞退。このアフリカの地でもしお腹を壊したらこの後の日程にも影響が出ちゃいそうだし。
ビビリの二人でした。

モパネワーム(いも虫)
なにかの実

次は肉売り場。その場で焼いて食べさせてくれます。

ハエがたかってますがしっかり焼くので問題なし

無造作におかれた生肉にハエがたかってたけど、まあしっかり焼いているので問題無いでしょう。
焼肉コーナーはとても活気があります。上野のアメ横みたいな雰囲気。

活気が溢れる焼肉コーナー

試食させてもらう。これはさすがに僕らでも食べれる。フツーに美味しい。さすがに牛はどこで食べても牛の味だ。オレンジ色のスパイス(塩)をかけて食べる。おいしー。
「オーガニックだしすごく新鮮な肉なんだ。街の人もランチはここに来て食べることが多いよ」
へー、でも牛って高く無いの?
「牛は一番安い。ブタが一番高くて、次が鳥だね」
ほう。日本と逆だね。
「日本はブタが安いの?ホント!不思議だなー」
そうだね。というか多分牛が高いのではないかな。土地が小さいから牛を育てる場所代が高くついちゃうのかも。和牛はエサもこだわってそうだしな。
ここの肉は和牛のような繊細な柔らかさはなく、無骨な味だけどこれはこれで美味しい。安いならこれで十分だ。
Fillemonが少し買って分けてくれました。

スパイスをつけて食べる。美味。

この市場は大きくて雑貨屋とか床屋とか靴屋もあります。

シマウマ皮革の靴

イチイチこの人を撮影しても良いか?と聞くのも面倒なので人は撮影しなかったんだけど、ヘレロの伝統的な衣装を着たおばちゃんがいたので撮影できるかFillemonに聞いてみた。
結果NG。何を言ってるかわからなかったけどおばちゃんの感じでは
「見せもんじゃ無いから嫌よー」
って感じだった。お気持ちは分かります。ここは観光地じゃなくて生活の場ですからね。
市場に30分くらい滞在してKatutura訪問終了。食文化を垣間見れたのはすごく良かったな。個人でくるのは難しいのでツアーを頼んで良かった。
貧しい感じはしたものの真昼間ということもあって危険な香りは全くしなかったですね。Fillemonはさかんにナミビアの人は優しい人ばかりだから基本的に危険は無いよと言う。
事実だろう。でもやはりアジア人はここだと目立つ。Fillemonには危険じゃなくても日本人には危険なことはあると思うので、個人では行かないようにしたほうが良いと思います。行くときはツアー会社に頼みましょう。

貧しいけれども治安が悪い感じはしなかった

中学生が下校していたのが見えた。制服を着てる。貧困を無くしていくには教育が一番大事。カトゥトゥーラにもしっかりした学校があるようで良かった。
ここの地区の人も英語が話せるの?
「若い人はだいたい話せるはずだよ。学校に行かなかった大人は話せない人も多い」
失礼な言い方だけどこんな貧民街に暮らしていても学校に行ってる人は英語を話せる。僕らが受けてきた英語教育ってほんとクソだったんだなあ。
最近は日本も英語教育が良くなってると聞きます。インターンシップの大学生に英語はどう?って聞くと、留学経験が無い学生も含めてほとんどの学生が「大丈夫です」って言うし(はったりかもしれないけど)。

学生は制服なんですね

ところでFillemonたちは何して遊ぶの?
「うーん映画とかカラオケだね」
えー!カラオケするんだ。僕も大好きだよ。カラオケって日本語だって知ってた?
「ウソ!そうなの?」
カラってEmptyって意味で、オケはオーケストラだよ。歌がエンプティで音楽だけ流れるでしょ」
「へー、そうなんだ」
映画はハリウッド作品が多いそうです。だいたい字幕なしで観るらしい。英語の良いレッスンになるって。
僕もここ数年で英語のレベルが上がったと思うけど、映画は全然無理。
なんか語学習得の感覚が日本人は劣ってるんじゃ無いだろうか・・。
そんな雑談をしながらホテルに到着。午後はサン族(コイサンマン)の生活を尋ねるツアーに申し込んでいるので、それまでいったん解散してランチを食べることにしました。

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