夏にマントヴァで泊まったホテルでマントヴァ郊外に大きなチョウザメ農園があることを知って、立ち寄って帰りたかったのだけど日曜はお休みでその時は行けなかった。
どうしても行ってみたかったので、週末に1泊2日で再びマントヴァへ!予約時間の14時よりも随分早く着きそうだったので、サッビオネータという街に寄った。
ルネッサンス期の理想都市としての姿が今も良い状態で保存されているということで世界遺産に指定されてます。


中世の街並みが残っているせいかアンティークショップも多かった。でもあんまり時間がなかったのでちょろっと無料の観光施設を覗いて終わり。
なんか・・こういう中世の街並みが残っている村なんてイタリアに山ほどあるので、ここが世界遺産に指定されるほど特別だとは思えなかった・・。いやもちろん良い街なんだけど。
サッビオネータを後にしてチョウザメ農園に向かいます。

14時の予約の15分くらい前にチョウザメ農園到着。
事務所でちょっと待ってから英語対応できる案内の人が来て早速養殖場へ。僕らの他にはイタリア人カップルが2人だけ。彼らはイタリア語の案内を受けるので英語組は僕らだけ。

ここには4種類のチョウザメがいて、総数約7万匹!(多すぎて数えきれないらしい)
50年の歴史があって、最初の頃はマスを育てていたのだけどこの辺りの気温が上がってしまいマスの養殖には適さなくなってチョウザメに切り替えたらしい。
でもチョウザメは卵を産むまでに25年もかかるから投資回収まで時間がかかる。まあここの農場は歴史があるから回収モードに入れてるんだろうけど。
もともと野生のチョウザメがこの辺りにはいたのだけど、今は野生のチョウザメはほとんどいないみたい。
養殖場の長さは3キロほど。川から流れを引き込んでいるので養殖場にも流れがあってその中をチョウザメが泳ぐので筋肉質になると。他の国(中国って言ってたかな?)の養殖と違って抗生物質やホルモン注射は一切使用していないと。
という説明を受けながら生簀に到着。すごい数!

時々元気に跳ねるチョウザメもいます。
ガイドさんはチョウザメのことだけでなく、この辺りの歴史のことも教えてくれた。イタリア統一戦争の際にこの近くのソルフェリーノという場所で激戦があって、そこで負傷した兵士たちを救護したアンリー・デュナンが赤十字を設立したので赤十字設立の地とされていると。
またこの辺りはルネッサンス期にはゴンザーガ家が統治していたのだけど、15世紀にゴンザーガ家がマントヴァとこの辺りを通す運河を作った。ここの養殖場の隣にその運河が今も流れています。
ひとしきり案内してくれた後、最後に生簀に入ってチョウザメに触れる体験が待ってました。
ゴムでできたオーバーオールと長靴がくっついたような装備をつけて生簀へ入る。あまり身をかがめすぎると水が胸から入ってしまうのでできるだけ垂直に歩きます。
チョウザメはゆっくり泳ぐので案外簡単に捕まえられます。もちろん逃げようとするのでバタバタと暴れるのだけど頭と尻尾を優しく掴んで彼らの動きに合わせてチョウザメを持つと捕まえられます。小さなチョウザメを捕まえた後はガイドさんと3人で2mくらいある大物を捕まえた。

いやー、この体験は面白かった!チョウザメ農園を見学した後は、キャビアの試食。
おそらくこの農園としてはこの試食がメインで、その後参加者にキャビアを買ってもらいたいのだと思う。でも僕らはキャビアそのものはそんなに興味はない笑
チョウザメ農園に興味があっただけなんですよね。まあでももちろん試食します。


キャビアをちょこっと食べさせてくれるだけかと思いきや、チョウザメの燻製とか彼らが作っているバターも出てきた。
燻製はおそらく世界でここだけしか作ってないのでは?とのこと。左が白チョウザメ、右がベルーガ。バターは上から、キャビア、サフラン、アッチューゲがそれぞれ混ざったバター。
燻製は若干脂っぽい。あんなに川の流れがある中で育ってもこの脂身なんだなあ。
キャビアは僕らのコースは一番安い45ユーロのコースなので本当は白チョウザメのキャビアだけなんだけど、ガイドの人が相談して一番高いベルーガのキャビアも出してくれた。

最初に食べた白チョウザメのキャビアよりも大きく、いかにも卵という感じ。こちらの方が高いらしい。ちなみにこのキャビアも食べられるツアーの料金だと85ユーロなのでかなり高い。
正直その価値の違いは理解できないし、今日このガイドさんがどうして僕らにもこれを食べさせてくれたのかもよく分からない。でもありがとう。
もう一組のイタリア人のカップルはキャビアを買うようでした。
近くの別のチョウザメ農園でついこないだチョウザメが大量に川に逃げ出してしまった事件があったと教えてくれたから、もしかしたらこの人たちは同業者なのかもしれない。
農園見学も別々だったのであまり詳しくは話さなかった。僕らはキャビアは買わずに終了。
16時過ぎに終了したので、正直トリノまで日帰りできなくも無いのだけど、今日はマントヴァ近郊のアグリツーリズモの部屋をとりました。


レストランが着いたアグリツーリズモなのでゆっくり夕食を食べてお酒も飲めるのが最高。
近所でも人気のレストランのようで賑わってました。マントヴァ名物をいただく。


雰囲気も味も良くて満足。そして繰り返しになるけど、レストランのすぐ上が部屋というのも最高。
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