朝食前にアグリツーリズモの庭を少し散歩。
鶏が駆け回っていて可愛い。こんなに元気に走り回る鶏を見るのは初めてじゃないかな。
エミリアロマーニャ炸裂の朝食でチーズやらプロシュートやらが美味しい。そして当然新鮮な卵を使った卵料理(スクランブルエッグとか目玉焼きをお願いできる)。
さっきの鶏の卵でしょうね。
朝食を食べ終わってチェックアウト。少しの滞在だけどゆっくりできた。ラベンダーの季節はとても人気の宿のようです。
さて今日はトリノに帰るのだけど、せっかくモデナに来たのでバルサミコ工場を見学して帰ることにしました。Acetaia Sereniという工場。酢のことをAcetというのでAcetaiaはお酢工場ということでしょう。
少し早めに到着したのでしばらくバルサミコに使う葡萄畑を眺めて待つ。
このツアーは人気のようで、英語ツアーはすでに完売でイタリア語のランチ付きツアーしか残ってなかった。ランチが結構高いので本当は工場見学だけにしたかったのだけど・・・。
10人くらいの他のお客さんが集まってツアー開始。イタリア語の解説だけど運良く他のお客さんでアメリカ在住イタリア人の人がいて時々訳してくれた。
モデナのバルサミコ酢は大きく2つに分けられる。着色料やら香料やらを使った大量生産品とモデナの伝統的な製法で作られたもの。この工場では伝統的製法でしかバルサミコを生産していないそうです。
そして「伝統的な製法」はIGPとDOPに分けられる。IGPのほうがやや規定が緩く、一定の工程がモデナで行われていればモデナ産を語ることができるらしい。
DOPはもっと厳格で葡萄の栽培から最後の瓶詰め工程までがモデナで完結している必要がある。しかも瓶の形まで決められているんだそうです。
ワインやチーズもそうだけどイタリアは「食」に関するブランディングが上手ですねえ。
DOPの熟成方法は圧巻。
サイズと木の種類が少しずつ違う樽を並べてそれぞれにバルサミコの原液を入れる。
1年経つと少し蒸発しているので大きい樽から小さい樽に足して小さい樽たちが満タンになるように足す。これをどんどん繰り返すと数年後には大きい方の樽からどんどんからになっていって、最終的には一番小さい樽に入ったバルサミコだけになってこれが商品となります。
要するに何十年かけてじっくり色々な種類の樽で熟成したバルサミコを混ぜていくのです。なのでDOPのバルサミコは小さい瓶でも数万円するのだけど、正直それで採算が合うのか疑わしい。
すごく場所もとるわけだし・・・
その辺に違和感があったけど他の人もいて工場の人にちゃんと聞けなかった。なので間違ってたらごめんなさい。
そして最後に試飲です。試飲といっても結構きつめのバルサミコなのでほんのひとなめという感じ。熟成した樽によって風味が変わる。
正直、バルサミコを批評する知識も舌もないのだけど、あの工程を見た後だと非常に高貴な食材だと感じます。
ということでIGPを買わせていただきました(まんまと販売戦略にはまった)。
工場見学の後はランチ。工場に隣接したレストランでバルサミコを使った料理のコース。
葡萄畑ビューでとても気持ちがいいレストラン。ご飯だけ食べに来ているお客さんもたくさんいました。
味もとても美味しく、バルサミコもとてもマッチしてました。欲を言えば2皿目はお肉が良かったけど笑
ランチを美味しくいただいてちょっとゆっくりしてから一路トリノに戻りました。
中部イタリア旅行もやっぱりメインイベントは食でした。
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