タクシーを降りていざホテルへ。タクシーのお兄さんはすぐそこの角だよと指差してくれた。
通りの角に来たもののホテルが見当たらない。ん、ここを曲がるのかな?少し歩くと両腕びっしりタトゥーなお兄さんが声をかけてきた。
「どこに行きたいの?」
ああ優しい。HOTEL RAQUELなんですけど。
「それならもう少し先のそこだよ」
ありがとう!言われた通りにしばらく歩く。ビエハ広場に出た。んー、広場の手前だと思ったけど・・。
また若者が通りかかったので聞いてみる。
「んー知らないやゴメン」
そうかー。それにしても夜中の1時だっていうのに人が多いなあ。
広場のレストランの従業員が帰宅しようとしていたので聞いてみた。この人なら知ってるだろう。
「ラケルか。あっちだよ」
僕らが来た方向を指す。んー、見落としたのか??もう一度戻って、最初にお兄さんと話したあたりに戻る。
キョロキョロしているとおじさんが話しかけてきた。
あー、キューバの人って優しいなあ。みんなが助けてくれるわ。
おじさんが何か言いかけるや否や、ラケルホテルに行きたいんですけどと尋ねる。
「あ?え?ラケルホテル?ここだよ」
と目の前の建物を指した。最初にお兄さんと話した場所の目の前の建物。よーく見ると確かに「Hotel RAQUEL」と書いてある。
ありがとう!おじさん。
「いや、それでね、わしはお金がなくて子供が腹をすかせてるんだ。恵んでくれないか」
道を教えてくれようとしたんじゃなくて、物乞いのために話しかけてきたのか・・。ホテルを教えてもらったのに申し訳ないけど、小銭が全くない。こちらの聞きたいことだけ聞いて、お返しは無しで本当にゴメン。着いたばかりでお金がないんだと伝えて断りました。すみません・・。

さて、ホテルに着いたものの、扉が固く閉ざされてる。本当に営業してるのか?扉を押しても引いてもビクともしない。呼び鈴もない・・。ドンドンと扉を叩いてみる。反応なし。横の小さな扉から入るのか?そっちも開かない。
んーどうしよう・・途方に暮れかけた時ドアが開きました。

中から清掃員のようなおじさんが出てきました。
あの・・予約してるんですけど。
「ああそう。じゃあ入って」

夜は固く閉ざされる入り口

だ・・大丈夫だろうか。一応4つ星のホテルを予約したつもりだったが・・。
ロビーは暗く、とても営業中とは思えない。さっきのおじさんがチェックイン作業を始めた。え、この人掃除のおじさんか宿直なのかと思ってたのにフロントなんだ・・。
パスポートやらツーリストカードやらを見せて、かなり時間をかけてチェックイン完了。僕らの部屋は最上階とのこと。
手動扉のエレベーターで最上階へ。

むき出しエレベーター。扉は手動。

最上階は半分がテラスになっていて残りの半分が客室。僕らの部屋は一番奥でした。部屋に入るとむわっとカビ臭い匂いが・・。部屋は広いんだけど、小さな窓が一つあるだけでくらーい雰囲気です。
ミニバーにはハバナクラブ。おーさすがキューバって感じ。

カビくさい・・

ま、今日はシャワーを浴びてとっとと寝よう。シャワーの水量はケニアのキャンプロッジよりも勢いが弱い。お湯を出すと何やらボイラーが全力で稼働している音が部屋中に響き渡る。
初日はできるだけ環境がいいホテルにしようと思ってここを選んだんだけど、なかなかのキューバ感だな。ま、キレイでゴージャスな旅が目的じゃないのでいいけど。

2時頃就寝してあっという間に朝。6時半頃鶏のうるさい鳴き声で目が覚めた。鶏の鳴き声で目覚めるなんて健康的だなあ。時差ぼけもあるのでもう起きることにしました。

部屋を出るともう明るくて屋上テラス全体が見えました。テーブルや椅子があって居心地良さそうです。

部屋を出ると屋上バルコニー
奥にチラッと見える建物が僕らの部屋

ホテルの裏手には大きな教会がありました。昨日タクシーを降りたのはここだったんだな。

裏手には教会

非常に気持ちの良い屋上。ただし見晴らしが良いかというとそれはまた別の話。スラム街のようはボロボロの建物が見えるだけです。地球の歩き方には「ロマンティックな眺め」と書いてあったけど・・。

眺めは綺麗とは言い難く・・

奥さんと二人で屋上でしばらくリラックスしてから、朝食会場へ。

朝は爽やかなロビー

朝のロビーは昨日の夜とは打って変わって明るい雰囲気。昨日のお化け屋敷みたいな雰囲気じゃなくて良かった。他の宿泊客もいる(当たり前だけど)。
しかも信じられないことに朝食会場は生演奏つき。でも、またしても小銭無しのためチップを渡せない。早く両替しなきゃ。

朝食は生演奏つき

朝食は・・残念ながら美味しくない。日本人から空手を習ってるという料理長が出てきてくれて色々説明してくれたけど、美味しくない。パッサパサのミニスイカをはじめとした果物も美味しくない。
毒々しい色のクリームが乗ってるタルトは美味しかったけど、体には良くなさそうだ。
朝食中に大きな破裂音が外から聞こえてきた。発砲?爆発?って僕らを含めた宿泊客はやや動揺。さっきの料理長が
「大丈夫だよ問題ない。いつものこと。」
っていうもののレストランの配膳係の女の子たちが慌てて走って出て行ったので緊張が走る。結局何だったかわからないけど、車のタイヤのパンクだったんじゃないかなあと思います。
さ、観光開始!

HOTEL RAQUEL外観


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